スプライフBlog
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こんにちは、スプライフ黒崎センターです。
まだまだ蒸し暑い日が続きますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
早速ですが、皆さまの中には、「また就職をして働く事ができるのだろうか?・・・」と不安に感じている方はいらっしゃいませんか?
今回は、障害発症をきっかけに以前の職場を離職せざるを得なくなったSさんについてお話をさせていただきます。
【もくじ】
1.Sさんのプロフィール
・40代女性
・高次脳機能障害・身体の麻痺
・就労経験あり
・麻痺の症状以外、見た目では障害とわかりにくい一面も
Sさんは高校卒業後に企業で一般事務・営業事務職に就いていましたが、ある日突然、脳出血を発症し離職をする事になりました。
スプライフ黒崎センターの利用開始後は、その長年の事務職経験を活かしたいとの思いから、事務職に焦点を絞って訓練を開始しました。
しかし、Sさんには脳出血の後遺症が残っているため、以前と同じ業務を行うことが難しい状態でした。
2. 山あり谷あり訓練の日々・・
Sさんの持つ高次脳機能障害の症状は、①注意障害、②遂行機能障害です。
パソコン入力の訓練では、文字の入力間違いや入力漏れが目立つほか、決められたルールに従って業務を遂行できていない傾向が多く見られました。
訓練を重ね少しずつ改善はみられてきたので、事務補助の体験実習を受けることにしました。
体験実習は予定通り終えることができましたが、実習先から頂いた評価は・・・
『データの入力作業ではミスが目立ち、入力規則にしたがえていない部分も見受けられますね』というものでした。その結果、採用には至りませんでした。
そこでSさんと他職種の検討を行うことにしましたが、本人の希望もあり、もう一度だけ職種の変更せずに就職活動を継続する事に!
再度、不採用となった課題を振り返り、訓練の中で見直すことにしました。
振り返りの中で挙がった課題は、次の3点。
①間違えやすいアルファベットや漢字の把握
②入力規則をメモに取り、常に確認ができる位置に置くこと
③2回チェックをすること
これらを訓練の中で習慣にして取り組むことを、繰り返し行いました。
3. 雇用前実習に挑戦!
準備が整いつつある中、Sさんに雇用前実習を受ける機会がきました。
それも、訓練でずっと取り組んできた事務補助を主とした業務の実習です!
1度目の実習で出てきた課題について、障害上克服できない事もありました・・・。
そこで企業担当者の方に「ミスがあった場合は気づきにくいので教えていただきたいです」と伝えた上で実習に参加しました。
実習中の主な業務は、窓口に来られたお客様の人数確認や、物品の確認でした。
実習終了後、Sさんは「実習前に整理をした課題について意識して業務に取り組みましたが、少しミスはあったと思います。でも周囲の人に障害を知ってもらった上で、私ができていないことを教えてくれた雰囲気そのものが嬉しかったです」と言われていました。
4. 晴れて就職、そして定着へ
今回の雇用前実習の結果は採用となりました。
現在は、就職をしてから3ヶ月が経過しました。職員が職場訪問を行う際、上司の方からは「データ入力についてはミスがありますが、毎日同じ作業を繰り返す事で減ってきています。また身体を使う作業では最初から『できません』と言わず、工夫しながら取り組んでいますよ。」との評価をいただいています。
何よりSさん自身「実習期間からずっと働く事がとても楽しいです!!」と明るく答えてくれました。
5. まとめ
就職はゴールではありません、スタートです。Sさんはそのスタートをより良くするための地道な努力を続けてきました。
これから半年、1年と就労継続し、ステップアップをする中で、困難を感じることが出てくるはずです。
それでも、諦めずコツコツと努力を続けてきたSさんならきっと乗り越えられると信じています。
スプライフ黒崎センターでは、利用者さんそれぞれの状況に合わせて、就職に向けて特性について一緒に整理し、企業の方に理解をしていただくサポート行っています。
ぜひセンターにお問い合わせの上、訓練風景をご覧ください。
職員一同お待ちしています。
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