スプライフBlog
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こんにちは、薬院センターです。
日増しに寒さが加わり、体調管理が特に大切な季節となってまいりました。
来年4月の就職を目指して動きだそうとしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、コロナ禍であっても見事就職に繋がったYさんの事例をもとに、スプライフを利用しながら就職活動を行うメリットの一つをお伝えしたいと思います。
【もくじ】
1.Yさんのプロフィール
・男性(20代)
・双極性感情障害
Yさんは大学在学中に何となく学校へ行かなくなり、徐々に自宅に引きこもるようになりました。復学をするか就職をするか迷っている過程でスプライフの見学に来られ、数回訓練を体験していただいたのちに利用開始となりました。
2.顕在的な課題
Yさんは一番最初の面談の段階から自分自身の課題をはっきりと自覚しておられました。それは、自分のやりたいことが分からないという点と、他者とのコミュニケーションが苦手という点です。
3.課題にどう対処したか?
(1)自分のやりたいことが分からない
この点については、まずはお仕事リサーチという訓練に参加をしていただき、様々な職種があるということを知っていただきました。お仕事リサーチとは、実際に働く現場の映像を見ながらあらゆる職種について学びを深める訓練です。この訓練に参加をしたことで、「営業職は避けていたけど、興味のある分野に関する営業の仕事であればできるかも。」という新たな選択肢を発見することができました。
また、自己分析の課題に取り組んでいただき、自分を振り返る時間を設けました。この課題を通して明確なやりたいことを見つけることはできませんでしたが、自分が興味のあることや取り組んでいて苦ではないこと、絶対にしたくない苦手なことの整理を行うことができました。
(2)他者とのコミュニケーションが苦手
この点については、グループトークやことば、SSTなどのコミュニケーションの訓練に参加をしていただきました。Yさんは他者とのコミュニケーションに対して強い苦手意識がありましたが、担当職員から見ると、緊張感は感じ取れるものの上手にコミュニケーションが取れているように見えました。そのため、コミュニケーションの方法を学ぶことよりも、自信をつけていただくということが何よりも重要だと感じました。ご本人が自身のコミュニケーションに自信を持てるように、担当職員から見た良いところは積極的に伝えていくようにしました。
4.潜在的な課題
Yさんと付き合っていく中で隠された課題があるということに気付きました。それは、体調不良を自分から発信することが苦手というところです。
Yさんは体調が優れなくても「このくらいの不調で伝えていいのかな?」「今、職員さんは忙しくないかな?」と色々考えているうちに言えなくなり、無理をして過ごしてしまう性質がありました。そして、結果的に体調を悪化させてしまい、通所ができなくなることもしばしばでした。
体調不良はもちろんのこと、SOSを自分から発信できるのは社会人にとって、とても必要な力です。
この点については、自身の体調を5段階で評価できる表を作成し、通所後すぐのタイミングと毎訓練終了後のタイミングで必ず記入をしていただきました。そして、基準値を3と定め、3を下回ったときには自分から担当職員へ報告をし、その後の訓練スケジュールについて一緒に話し合うという方法で練習をしていきました。
これを繰り返すことで、体調不良を伝える方法を習得するとともに、SOSを自分から発信することの大切さに気付いていただきました。
5.就職へ
そんなYさんの普段の頑張りを見ていた身近な方がとある企業様を紹介して下さり、通所開始後半年で見事就職に繋がりました。
障がいにとても理解があり配慮をいただける職場環境とのことで、Yさんの普段の行いの良さや人柄、努力が運を呼び込んだのだと感じています。
今後は、就労定着支援を通じてYさんが同じ職場で長く働けるようにサポートしていきます。
6.まとめ
今回は顕在的な課題と潜在的な課題の両方にアプローチして就職に繋がった事例をご紹介しました。
就職活動をしているけどなかなか就職に繋がらない方や、就職したけど長く続かない方の中には、もしかしたら自分では気付いていない課題が隠れている方もいらっしゃるかもしれません。
スプライフでは、利用者様と担当職員の二人三脚で就職を目指していきます。
就職のことでお困りの方、ぜひ一度お気軽にお問い合わせ下さい。職員一同、心よりお待ちしております。
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