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#定着支援

年の瀬が近づいてきて、なんとなく今年1年のことを思い返してしまいます。
今年はマスクの着用などコロナに合わせた生活に変化が出てきましたね。
コロナに合わせた会社の対応も、会社によっては働き方も変化していくことでしょう。

今回は昨年8月に紹介したAさんのその後をお伝えしたいと思います。
Aさんは前職(清掃)で職場内の人間関係がうまく行かず、うつ状態になり退職、ひきこもり期間を経て就労移行を利用されました。その後、老人ホームでの清掃業務で採用をいただき、今年就労2年目に入ったAさんに、どんな変化があったのでしょうか。

もくじ

1.業務や勤務条件の変化
2.業務指示のやり取りで継続したこと
3.上司や同僚の皆様との人間関係
4.今後の展望

1.業務や勤務条件の変化

勤務について、清掃が主な業務であることに大きな変わりはありません。
しかし、書類整理など事務補助や業務備品の整備、社外に出る業務など、対応する幅が広がってきています。
これはご本人がこういう業務もしたい、と思って就労先にお伝えしたことだけでなく、現場の皆様から「これをAさんに頼みたい」とご依頼を受けることが増えてきたからです。
今年の11月からフルタイムの勤務になり、入社当時の勤務時間から2時間近く延びました。それでも就労先より「その延びた時間分も、頼みたい仕事がある」とお話しをいただいています。

2.業務指示のやり取りで継続したこと

業務はルーティンのものばかりではないので、その都度指示を受けて業務をすることもあるそうです。また、業務の指示も他部署の方からいただくこともあります。
業務の指示を受ける時には、Aさんも就労先の方々も「いつまでに完了してほしいか」と「いつまでに完了できそうか」など業務量や予定の確認を入社初期から変わらず継続をされています。
Aさんが自分自身の性格や特性を理解して判断できていることと、就労先もAさんと一緒に作業達成のゴールを設定するという意識をもって対応してくださっているからこそ、仕事を着実にこなしている、という結果と評価につながっています。
職場の責任者の方からもAさんを含め社員の皆様へ「多分わかるだろう、ではなく、しっかり確認をすれば伝わるやりとりをするように」などお話をされていることも、現状の良い結果につながっていると感じています。

3.上司や同僚の皆様との人間関係

前職を人間関係で退職したAさんですが、現在の就労先では人間関係で困ることなく仕事を続けられています。むしろ、「以前より働きやすい」という思いを話されることがあります。
定着支援を利用し始めたばかりの頃、就労先の皆さんから自分自身の評価が良いのか悪いのか気になっているとの相談がありました。そこから約半年に1回、業務をよく振ってくださる皆様に評価表の作成をご依頼したところ、良い評価と改善目標を詳細に回答いただき、Aさんにフィードバックをしていました。評価に対し、Aさんは喜び安心しつつも、その後の評価を気にするご様子でした。
しかし、先日ご本人に企業評価をご依頼するかお尋ねしましたところ「今は必要ないです」との回答をされました。それは今までの評価表と日々業務のやり取りの中で、意思疎通がしっかりできた上で業務が遂行できているとの実感を持てるようになってきたからだと、感じています。

4.今後の展望

今、Aさんは正社員登用を目指しています。フルタイムでの安定した勤務が継続できるのか、これまでと変わらず業務を一つひとつ達成することが課題と就労先とご本人と支援者で確認をしています。
これは今のAさんには決して高い課題ではないと思っています。支援者として、正社員登用というゴールに向かうAさんと並走しながら支援を行っていきます。

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