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M.Tさん・男性・50代の雇用事例 発達障害(アルコール依存症/注意欠陥多動障害(ADHD))

本人の不安の解消をしつつ、職場への周知を図る

M.Tさん(男性・50代・軽作業)

業務内容

大手コンビニのお弁当製造。ライン作業。

障害名

発達障害(アルコール依存症/注意欠陥多動障害(ADHD))

  • アルコール依存症とは

    アルコール依存症とは、お酒を飲む量、状況などを自分でコントロール出来なくなった状態のことを言います。良くない状態だと分かってはいても、脳に異常をきたしており飲むことをやめられず、お酒を飲むことが最優先となってしまいます。

  • 注意欠陥多動障害(ADHD)とは

    注意欠陥・多動障害(ADHD)とは、多動性や衝動性、または不注意などを特徴とする神経発達症もしくは行動障害です。

通所前の症状・状況

大学卒業後、10年程関東の寝具店で営業として働いていましたが、介護の為帰省し、アルバイトを繰り返していました。しかし、50歳の頃、介護ストレスによるアルコール依存症と診断され入院。その後、発達障害の診断も受けました。断酒には成功しましたが、発達障害と仕事への長期のブランクがあった為、通所に至りました。

通所中の状況

会話や報告・相談の訓練から、パソコンの学習まで。

遠方からの通所であったため、交通費等の関係から週3日を終日での利用でした。年齢相応の体力の低下はあったものの、通所を続けるうちに安定してきました。
訓練では軽作業とコミュニケーション、就職相談の訓練が中心。仕事という観点からの会話や報告、相談の工夫について学習を進めていきました。また、パソコンの学習意欲が高く、集中して行っていました。

個別支援では、気持の整理を含めた自己確認に注力。

実習では、業務に体力がついていくかが重視されました。企業へ業務と時間のバランスが必要な事をお伝えし、実習時間を組み立てていきました。また、自分の体調不良に気付きにくく、自己表現が乏しい為、Tさんには定期的な自己確認と、企業には必要時の確認をお願いしました。
以前働いていた所と、これから働くであろう業種とのギャップが大きかったため、気持ちの整理も含め、自分の強み弱み、社会参加への意味を再確認する事、表現する事に力を入れました。

就業後の様子

企業側に協力を得ながら不安の解消へ。

実習からトライアル雇用を経ての雇用となりました。多様な方々が働いている職場だったため、本人には「自分が失礼な事をしていないか」という不安が大きいようでした。そのため、企業担当者と協力しながら、現場の方々へ対応に関しての周知と、本人の不安解消に勤めました。

長期雇用を目指して。

当初、フルタイムでの就業を希望されていましたが、体力を勘案して5時間の勤務を行っています。職場では定年後も働かれている方も多いため、Tさんも長期雇用を目指しています。
今後は、職場において不安が発生しやすいので、コミュニケーションの支援を行っていく予定です。

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