雇用事例
夢だった仕事をもう一度!
H.Yさん(女性・30代・サービス業)
業務内容
清掃・片付け・ドライ・カラーリングやパーマの補助
障害名
精神障害(高次脳機能障害)
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高次脳機能障害とは
高次脳機能障害とは、主に脳に損傷を受けることにより引き起こされる記憶障害、注意障害、社会的行動障害などの認知障害といった様々な神経心理的障害のことです。
美容室で働きながら貯金をし、独立開業の準備をしていましたが、脳室内出血をおこし脳動静脈奇形で入院・手術。その後、高次脳機能障害の診断を受けました。リハビリ病院で機能訓練、高次脳機能デイケアでもリハビリを行っていましたが、病院と家の往復のみで、引きこもりがちな生活となっていました。
週2日の通所から、徐々に週5日の通所へ
リハビリ病院との併用のため週2日午後のみの利用からスタート。リハビリ病院と連携しながらスプライフの利用へシフトすることになり、3ヶ月後から終日通所を開始しました。徐々に通所日数を増やしていき、半年後に週3日、1年後には週5日の通所となりました。
コミュニケーションの課題へ取り組む
パソコンの訓練に好んで参加していたのである程度のスキルは身に付きましたが、コミュニケーションについての課題がメインだったため、コミュニケーション訓練への参加を促しました。
訓練以外では、母親の送迎から徒歩やバス通所も促すことにより、自主性、積極性の必要性も伝えていきました。
実習やトライアルを繰り返し、「できること」、「出来ないこと」を確認
病識や得手不得手の把握のため、Yさん、お母様、病院関係者へアンケートを行い、とりまとめました。また、訓練中の様子とアンケートをもとにナビゲーションブックを作成しました。
美容室へ4回の実習を行い、その後、約2週間9~17時までのトライアル勤務を行ってもらいました。トライアルにより、専門的スキルは持ち合わせていることが把握できました。
就職にあたり、Yさんご本人はもちろん、お母様とも障害受容・できること、できないことの整理を行いました。
実習においてはコミュニケーションに関しての課題が大きかったため、「報告・連絡・相談」の徹底や個別面談での自身の振り返りを繰り返し指導しました。
雇用企業の理解を得つつ、アフターフォローで支援
自らの課題、問題点、不安点などに気づくことが難しいため、美容室を訪問し、店長やオーナーからの指摘をいただき、後日電話や面談で本人へのフィードバックを行いました。また、企業側に症状の理解をいただくため、訪問時にはその説明や対処法をお伝えしました。
Yさんんと企業の認識に差があるため、しばらく支援体制を続ける
Yさんへは2ヶ月に1回の面談。その間は電話で状況の把握を行っています。企業へは月に1回面談か電話で状況を伺い、それをYさん、場合によってはお母様に報告します。
今後の対策などは書面や口頭で伝え、実施状況の確認は電話で行っています。
Yさんと企業の認識に差があるため、しばらくはこの体制で支援を続けていく予定です。
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