トライアル雇用で挑戦

お正月が過ぎ、ようやく利用者さんも職員も通常運行に戻ってきた黒崎センターです。

 

今日は2018年12月から『トライアル雇用』で働き始められた利用者さん(Tさん)との就職活動についてお話しさせていただきます。

 

みなさま『トライアル雇用』という制度をご存知でしょうか?

ハローワーク経由で一定期間「試用雇用」することで、適性や能力を見極め、継続雇用のきっかけとすることを目的とした制度です。

(・・この説明では分かりにくいと思うので、ご興味のある方はインターネット検索でしてみてくださいね。)

 

通常雇用の場合、雇用になればスプライフは定着支援に移行し、必要に応じて月1~2回、企業に訪問したり、利用者さんに来所していただき面談をしながら、長く働き続けるお手伝いをします。

 

トライアル雇用の場合は、雇用が始まって以降も一定期間、毎日利用者さんと連絡を取り合い、今日の業務内容や困ったこと・体調について確認を行います。

お手伝いが必要な場合は企業ともすぐに連携を図っていくことができるため、通常雇用よりも、きめ細かいフォローをすることができます。

 

「就職した後も毎日、スプライフと連絡を取るのは面倒だな~」と言われる利用者さんもいらっしゃいますが、

「実際に働き出すと思った以上に、戸惑ったり、体調面で不安なことも出てきたので、毎日連絡を取り合って、適宜企業にも話しをしてもらえて結果的には良かった。」

と言われる方も沢山いらっしゃいます。

 

 

前置きが長くなりましたが…

Tさんは当センターを2018年4月から利用されていました。

Tさんは脳梗塞による左半身麻痺のある方で、初めてお会いした時は

「これまで20年以上働いてきた鉄鋼関係の仕事は好きだけど病気を発症して、鉄鋼関係の仕事に戻ることは主治医に止められている。今の身体状態的に鉄鋼関係の仕事は自分自身も難しいと思っている」

「でも、早く働いて社会復帰したい!働けるのであれば、不安はあるけど職種は問わない!早く就職したい!!遅くても半年!!」

と言われていました。

 

そんなTさんとスプライフの職員は毎日のようにハローワークの求人票やその他の求人雑誌を見て、Tさんにできるお仕事を探していました。

 

そして、2018年秋には、事務関連のお仕事をハローワークの求人で見つけられ、応募することになりました。

 

最初は、「事務の求人を受けるよ。職種が違っても、自分で良いと言ってくれる会社なら何でも根性で頑張るよ!」と言われていました。

しかし、企業に業務内容の詳細を聞き、想定される業務を訓練中に実施してみたり、応募書類を作成するうちに、どんどん不安が募ってしまい…

「やっぱり大丈夫やか…。トライアル雇用が終わるとき、継続雇用にならなかったらスプライフに泣きながら帰ってくるね?(涙目)」

と弱気な発言が増えてきた時もありました。

(ここはTさんがとっても頑張ったところなのでまたの機会に報告させてください!)

 

訓練や応募書類作成を通して少しでも自信を持って採用面接に臨み、初出勤を迎えられるようお手伝いをして、無事にトライアル雇用として、遅刻欠勤なく出勤されています。

 

Tさんも私たちも応募書類作成から面接、初出勤に至るまでTさんと色々なことをお話しながら働く準備をしてきました。

 

今日はここまでとして、次回はTさんが苦労した他職種に就職するために添削に添削を重ねた応募書類についてお伝えさせて頂きます。

 

 

今日の1枚。

Tさんの就職が決まって初出勤までの間、実際の業務を想定して訓練を受けていただいたときの様子です。