はじめてのオープン就労

こんにちは!スプライフ薬院センターです!

今回は、卒業生の就職までの準備、現在の様子をご紹介したいと思います。

 

私が担当したAさんは、これまで ご自分の障がいを企業へは伝えないで働く働き方(クローズ就労)で10年近く、一般企業で お仕事をしてきた経験のある方でした。

これまでの職場では、

「業務中、コミュニケーションが多いと疲れてしまう」
「電話の応対は緊張してしまう」
「対人面では緊張や不安が強く、単独で作業をする方が安心できる、力を発揮できる」

などの気づきや、働きづらさを感じていました。

 

就労サポートを受けられる事業所があること、障がいを企業へ開示して働く働き方(オープン就労)があることを知ったきっかけは、前職を離職後、転職活動を始められた時でした。

オープン就労とは、企業側へ苦手なこと・できないことを全て伝えて、全て受け入れてもらえて、得意なことだけすればいいという訳では、もちろんありません。

Aさんとは一緒に、これまでの学校生活や就労経験の中で、

「できたこと・ほめられたこと」
「苦手だったけど できるようになったこと」
「努力したけど克服できず今でもずっと苦手なこと」

などを洗い出して、自分の特徴、それに対する対処法、具体的に配慮をお願いしたいことは・・・という風に、順に整理を進めていきました。

要は、自分でがんばること、できないことをはっきりさせ、企業へ伝えられるように準備をしました。

 

応募する企業によって、求める人材や職場環境、業務内容に違いはあるため、事前に先方企業の情報収集・分析をおこない、「まずは、面接突破!」と毎回、戦略を立て、何社も求人内容を確認、応募、面接を繰り返しました。

その中で、Aさんは、「望む働き方」が、よりはっきりしていきました。

オープン就労だからといって、何でも受け入れてもらえるわけではないことの加減も掴んでいきました。

面接では、特性理解を求めるよりも、クローズ就労でのこれまでの実績や、勤怠の安定、PCの実務スキルなどの強みを特にアピールしました。

 

今、この記事を書きながら振り返っていると、当時の記憶と気持ちがよみがえってきます。

Aさんよく頑張ったなぁ…としみじみするような、懐かしいような不思議な感じです。

Aさんも私も気持ちを切り替え、諦めずに就職活動を続けました。

 

内定をもらった後も、「ここからがスタート!」という気持ちがAさんにも私にもありましたが、現在は、特性の部分は理解していただけていて、作業能力も高く評価されています。

環境や業務に慣れてきてからは、2カ月に1度のペースで会社へうかがい、ご本人・企業の担当者と面談をしています。

 

先日もお話しをしてきました。業務に関しては、自信もつき意欲的で、これから新しい作業にチャレンジしていく予定であるとお聞きして、私は就職活動の時のように勝手にAさんの気持ちになって、うれしくなりました。

 

これからも、伝えてほしいこと・伝えてほしくないこと、ご本人の意向を確認しながら、双方の気になることや困っていることを小さいうちに解決できるよう心掛けていきたいと思っています。

 

みなさんの「望む働き方」、スプライフで一緒に叶えてみませんか?

どうぞ、お気軽にお問い合わせください。ご相談、お待ちしています。

長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。