Voice of the person who got a job

Voice 05
ありのままの自分に向き合う強さを就職活動と仕事が 教えてくれた
K.Aさん 精神障害 (広汎性発達障害・うつ病) 勤労先:愛グループ 株式会社日本セレモニー
愛グループ 株式会社日本セレモニー
企業名
愛グループ
創立
1972年6月14日
従業員数
4,802名(パート含む・グループ全体)

冠婚葬祭施行に関する業務

K.Aさんの業務内容
データ入力
新規申込み・変更などの会員情報をパソコンに入力
会員情報の整理
手書きの申込書のスキャンとリネーム
事務作業 
郵便物の発送、シュレッダー作業やパンチ入力など
本社にある就業支援室で、日々増えていく会員情報のデータ入力と管理をメインとした事務業務全般を行っています。就業支援室は、13名のスタッフすべてが障害者。納期より正確性が求められる仕事や、社内向けの資料作成などの業務を各部署から請け負い、日本セレモニーの婚礼や葬祭を裏方から支えています。

スプライフで手に入れたのは
一生もののスキルと、大切な友達

スプライフとの出会いは、精神科の主治医からの紹介です。最初はうつ病で通院していたのですが、治療の過程で発達障害があることがわかりました。スプライフでは、障害者の就労支援だけでなく、パソコンなどの訓練もしてもらえます。当時はまだ自分の診断名に向き合うことができず、辛い時期でしたが、ここでスキルを身につけながらゆっくり就職について考えていこうと思い、入所を決めました。
その後1年ほどスプライフに通い、様々な障害者の方たちと出会いました。卒業した今でも定期的に会うほど仲の良い友達もできました。会うたびに元気をもらえ、またがんばろうと思える大切な存在です。また毎日パソコンを触っていたおかげで、Excel・Wordの知識やタイピングスピードは格段に向上!これは就職先でも大いに役に立っています。

就職先を決める際に、私が重視したのは長く働ける環境であることです。過去に求職や転職を経験し、そのたびに新しい職場に慣れることへの負担を感じていたので、次こそは長く勤めたいと思っていました。そして日本セレモニーの求人票を見て、障害者の受け入れ態勢が整っている企業だと確信。その後、1週間の職場実習を受け、実際に仕事を体験し、自分もここで活躍したいと思いました。職場はとても立派な本社ビルで、初めて見た時、こんな大きな会社で自分が働けるのだとモチベーションが上がったのを覚えています。

長く働き続けるために
必死で作った「自分の取扱説明書」

私が勤務する就業支援室は、13名のスタッフすべてが障害者。みんな障害の特徴も個性も様々ですが、お互いを理解し、尊重し合う風土が根付いています。個人的に心がけていることは、一度聞いたことは二度を繰り返さないようにメモを取ることと、体調管理。上司はいつも私を気遣い、体調が悪そうな時は早めに声をかけてくださいますが、それに甘えず、体調不良や困ったことなどがあれば、自分から早めに報告するようにしています。また体を動かす仕事も好きなので、郵送の手配や書類の廃棄・穴あけ作業など、特に専門の担当がいない軽作業なども、自分から率先して行っています。
まわりを気遣って積極的に仕事を引き受けたり、逆に自分が不調の時は、素直に誰かを頼ったり…こんなに前向きに、みんなと協力しながら仕事に取り組めるのも、職場のみんなとスプライフのおかげです。

面談と自己分析を重ねることで
生きづらさがきっと軽減されます

実は就職する際、スプライフの職員と相談しながら自分の取扱説明書を作成し、会社に提出しました。自分の苦手なことや周囲の手助けが必要なことに向き合う作業は辛いこともありましたが、これがあるからこそ、職場から適切な配慮を受けながら長く働くことができているのだと思います。
今スプライフに通っている方も、就活中はいろいろと大変なことがあると思います。私も自分のことを知ってもらうためにどう周囲に発信すればいいのか、必死で考えました。今も働きながら自分の言葉足らずなところ、コミュニケーション不足なところに気付き、その都度自分を改めています。どうか皆さまも担当の職員と面談を繰り返し、自己分析する力や発信する力を身につけてほしいです。そして少しでも、生きづらさを軽減してほしいと思います。