Interview with host company

Interview 05
障害を乗り越え同じ立場の方を支える。新しいモデルケースの実現へ
社会福祉法人共生の里 心の駅北九州山王ホーム 障害福祉サービス事業

障害を持った方や生活困窮者のための施設やサービスを、京築エリアや北九州・下関エリアを中心に約20ヶ所で提供しています。もともとは平成15年にNPO法人として始まり、平成24年に社会福祉法人となりました。

社会福祉法人共生の里 心の駅北九州山王ホーム
企業名
社会福祉法人共生の里
創立
2003年7月1日
従業員数
141名(グループ全体)
事業内容
共同生活援助の運営・障害者の自立支援と生活の場の提供
御社の障害者雇用の状況を教えてください

障害者の方が安心できる住まいを提供し、
それぞれの夢や目標の実現をサポート

この『心の駅北九州 山王ホーム』は、精神・知的の障害がある方を対象としたグループホームです。ワンルームマンション全体を利用して、22歳~70歳まで、19名の方が生活しています。居室にはトイレやお風呂、キッチンもついているので、普段は皆さん自室で過ごされて、食事の際には食堂に来て召し上がるような生活スタイルです。私たちスタッフは入居者の日々の生活のお手伝いや、目標実現のための支援を行っています。

平成28年に最初の方を受け入れて、現在『心の駅北九州 山王ホーム』で1名、法人としては3名の障害者の方が勤務しています。障害者のための事業を行っているわけですから、スタッフも一般企業に比べて理解が深く、快くコミュニケーションをとってくれて、障害者雇用の受け入れはスムーズにできていると思います。こういう事業だからこそ、他業界よりも率先して受け入れていかなければと思いますね。
障害者向けのグループホームはニーズが高く、入居待ちの方もたくさんいらっしゃいます。これまで親まかせにしていたり、長期入院していた方が、『心の駅北九州 山王ホーム』で買い物や掃除、病院の受診など日常生活の訓練を行って、ここから仕事に出勤したり、卒業して一人暮らしを始めることもあります。障害者の自立をサポートする当法人は、今後も施設を増やしていきますし、障害者雇用もさらに進めていきます。

スプライフから雇用した方の様子はいかがですか

仕事のやりがいが体調を安定させる
1年たって勤務時間も延長、目指すは正社員!

Tさんは1年前に『心の駅北九州 山王ホーム』で勤務を始めました。配膳や掃除、パソコンでの入力や書類整理、ご入居者の支援も事務仕事もとても頑張ってくれています。むしろ最初の頃は職場に定着したい思いが強すぎて、体調の悪い時でも焦って頑張りすぎて、オーバーワークになってしまう傾向にあったくらいです。無理をさせないように、でも少しずつ仕事を増やしていきました。本人のやりがいも増えて、それに比例するように体調も安定していきました。

Tさんは会話好きで、ご入居者の方とのお話しがとても上手なんですよ。外食やバザーなど、レクリエーションの希望を聞く会が定期的にあるのですが、いつもみんなのテンションを上げてワクワクさせてくれています。非常勤として入社して1年がたち、仕事にもだいぶ慣れてきたということで、ご本人の希望で勤務時間を延ばしました。1日5時間を7時間に、月で言うと90時間が115時間になりました。Tさんはとても意欲的で、将来的には常勤の社員になりたいと考えていますし、私もそうなってほしいと思っています。

ひとことVOICE Voice from person in charge
社会福祉法人共生の里 障害福祉サービス事業 心の駅北九州 山王ホーム 主任 ソーシャルワーカー 吉村 和也(よしむら かずや)

障害のあるTさんがここで仕事をすることは、ひとつのモデルケースになるかもと思っています。Tさんに最初の段階で伝えたことは、「同じような障害を持っている人間として、入居者のよき理解者になってほしい」ということでした。ピアサポートのようなことが実現できるのではと思ったのです。いずれは日常生活の訓練を積んで状態が安定した入居者の方を、「ここで働いてみないか」とスカウトできたら、良い流れの仕組みができそうな気がしています。