Interview with host company

Interview 06
スタッフの9割以上が障害者。 障害を持つ方が思い切り働ける場を作るためにできた会社。
株式会社アウトソーシングビジネスサービス 久留米Westブランチ サービス業

母体の株式会社アウトソーシングは、アウトソーシングや人材派遣、職業紹介の事業を行っており、国内外にグループ会社・子会社が約80あります。各グループ会社で障害者雇用を行っていましたが、障害者スタッフばかりを集めた特例子会社として『株式会社アウトソーシングビジネスサービス』を2015年に立ち上げました。ひとつの会社に集約することで、業務の効率化を実現するとともに、より包括的な対応や支援が可能になっています。

株式会社アウトソーシングビジネスサービス 久留米Westブランチ
企業名
株式会社アウトソーシングビジネスサービス
創立
2015年9月
従業員数
180人
事業内容
コンサルティング業務、バックオフィス業務、業務請負
障害者スタッフはどんな仕事を?

一般的な事務作業から専門的な仕事まで、
それぞれの得意を活かして活躍。

入力業務や経理、総務、システム開発やPC管理など、関連会社からさまざまな業務を依頼されています。年末調整の依頼では1万人分という数を処理しました。他に、補聴器など耳の不自由な方のための機器販売や、手話教室なども行っています。
スプライフから入社したEさんは、システム改善チームでSEとして勤務しています。成人式の月に入社してからもう2年ほどがたち、現在22歳です。入社時はExcelが少し詳しいくらいで、システムはまったくの素人でした。アスペルガー症候群で、おとなしくて人見知りの部分があります。でも彼は覚えがすごく早くてしっかりしていて、私自身がSEなので、やってみるか聞いたら、頑張ります!と。PCの改善や管理、マクロ作成など今では立派な戦力です。伸びしろもたっぷりで、良い人を紹介してもらったと感謝しています。

障害者を大規模に受け入れるための体制は?

障害者が仕事をして生きていく。
それができる仕組みと個々に合わせた配慮。

基本的にすべて正社員で、経済的にもしっかりと自立した生活をおくることができます。土日祝は完全に休みで、フレックスタイム制を採用しています。10~15時のコアタイム以外は1ヶ月の規定時間の中で調整できればOKです。久留米ブランチでは2名、在宅勤務の方もいます。体調を崩して通勤が困難になってしまった方ですが、仕事を続けていけるように対応しました。メンタルサポートとして、精神保健福祉士、産業カウンセラー、ジョブコーチ、障害者職業生活相談員、社会福祉士、フィジカルサポートとして看護師も在籍しています。

障害は人によってさまざまです。私は手足の身体障害ですが、精神、発達、知的、透析、高次脳機能、視覚など、その方の状態に合わせて働いていただいています。こまめな休憩や、透析日を考慮したり、椅子や引き出しの出しっぱなしで危険がないようになど、会社としても、一緒に働く仲間としても配慮しています。ただ、「障害をできない理由にはしない、どうやったらできるかを考えよう」ということは、よくスタッフに話しています。

障害者によるグローバル企業への展望

障害者は福祉を受けるだけの存在じゃない。
利益を出していけるビジネスパーソンだと立証したい。

久留米ブランチの業務を拡大するために、近々、西鉄久留米駅の近くに新オフィスを設けます。2つのオフィスに分けて新たに20名の採用を行いますので、多くの方にご応募いただきたいですね。

ひとことVOICE Voice from person in charge
株式会社アウトソーシングビジネスサービス チーフ ジョブコーチ 鳩野 真也(はとの しんや)

この久留米ブランチと東京が最初にできた拠点なんです。私自身も左半身が不自由な障害者で、立ち上げ時の求人募集で入社しました。現在では、久留米ブランチで31名、全国9拠点では約170名の障害者スタッフが勤務しています。
会社としては、完全に自立した企業になることが急務です。今は関連会社から仕事を受注していますが、それに依存するのではなく、他からきちんと収益を上げて自立することが、社会的にも意義があると考えています。国内拠点を20まで拡大して、海外にも特例子会社を設立したいし、パラリンピック業務へも参入したい。夢は尽きないですね。